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実際に建てた家の間取り図ではないです |
この記事は以下の記事の続きです。
設計
ローンの仮審査が通ると実際に建てる家の設計に入ります。
設計士との打ち合わせは全部で5回で、それまでに決まらない場合は1回ごとに追加料金が発生します。このあたりはハウスメーカーによって異なるかもしれません。
間取り
初回の打ち合わせの前にヒアリングシートを渡され、それに家族構成やどんな家を建てたいかという情報をまとめて提出します。具体的に家の要件が決まっている場合はその情報も出すと良いでしょう。
余談ですが、この手のヒアリングシートは一般的な家庭を想定して作成されているので、妻や子供の年齢を書く欄があったりします。独身男性である自分にはどうすることもできませんでした。
自分は間取り図も描いて一緒に出しました。間取り図を描くときは以下のツールを使いました。間取り図から内外装の3Dも起こしてくれる優れモノ。
間取りを作成するにあたって、以下のコンセプトを取り入れました。
- 一人暮らしなら1階で完結する間取り(1階にリビング・寝室・水回り全て入れる)
- 玄関からの冷気を生活の導線に入れない(玄関とリビングをドアで仕切り、リビングから寝室・キッチン・洗面脱衣所・トイレに直接アクセスできる)
- 来客の寝室として和室を一つ(できれば1階にしたかったが、入りきらず2階になった)
事前に出しておいた情報を基に、初回の打ち合わせで設計士が「たたき台」となる間取り図を作成してきてくれます。
これを基にリテイクなど行っていき、3回目の打ち合わせくらいまでには間取りが確定します。
最終的に1階が62平米、2階が46平米となりました。1階部分だけ見ると、一人暮らしには大きすぎず、ほどよい広さになったと思います。
内外装仕様
間取り図と同時に、内外装の仕様を決めていきます。
土地のどこに家、駐車スペースを配置するか、屋根の形をどうするか、外壁のサイディングをどうするか、サッシの色・グレードをどうするか、玄関ドア、壁紙、床材、室内ドア、etc...
とにかく決めることがたくさんあるのですが、「何を決めないといけないのか」という情報が事前に得られていなかったことについてはその場で決めないといけないこともしばしばありました。これもハウスメーカーによるかもしれませんが。
さらに平行して、TOTOやLIXILなどの水回りメーカーのショールームも見に行ってキッチン・風呂・洗面所・トイレに何を入れるかを決める必要があります。ショールームには基本的に家族連れしかいないので独身男性一人で行くと浮きます。
自分は当時無職だったのでスケジュールにも余裕を持って回ることができましたが、普通に働いてたらかなりしんどいんじゃないかと思う。
外壁のデザインをどうするかなかなか決められなかったのですが、3月に車でお伊勢参りをしてきた際の道中に見つけた家でこれだ! というものがあったので、それを参考にしました。迷ったら他人の家を見ましょう。
電気図
間取り図が確定したら電気図も作成します。どこにコンセントやスイッチ、照明を配置するかというやつです。
自分は各部屋に有線LANを引きたかったので、光コンセントのすぐ近くに各部屋へ通じる空配管を入れてもらいました。配線作業をやってもらわなかったのは工賃分をケチったからではありますが、Twitterでも時々流れてくるようにLAN配線は割と業者との間でトラブルの火種になることがあるようなので、結果としては良かったかもしれません。
最終確認
最終打ち合わせでこれまで決めた仕様を全て確認します。
ただ、
これまで話に出てこなかったものが含まれている可能性もあります。自分のときは外壁側の自然給気口の色の確認が漏れており、外壁がアイボリーなのに給気口カバーが黒になってしまいました。
そのほか、最終確認時に訂正を入れたはずなのに、後から出てきた最終図面に反映されていなかったなんてこともありました。とにかく出てくるものは全て確実に確認が必要です。雰囲気に流されないように気を付けましょう。
外構
設計士との打ち合わせが終わると、今度は外構担当の方との打ち合わせがあります。こちらは1回で終わります。
外構は意外と予算の落とし穴になっていることが多いので注意が必要です。自分は庭いじりの趣味は一切無いので、家回りの砂利敷きと、玄関前に車の転回スペースとして40坪ほどの砕石と転圧を入れただけなのですが、それでも結構な金額になってビビった。
こだわりポイント
ここからは設計した中で、こだわりを持って選んだポイントの紹介です。
オール樹脂サッシ
標準仕様ではアルミ樹脂複合サッシでした。令和の時代にアルミなんかありえないだろということで、値段は一切見ずにオール樹脂サッシを入れました。
サッシはYKK APとLIXILから選べますが、ガラスの色が好みだったのでLIXILにしました。ペアガラスですが、後述のアクアフォームと合わせてこの冬まあまあ快適に過ごせたので、茨城県南ならトリプルガラスまでは入れなくてもいいかなというのが個人的な感想です。
アクアフォーム
発泡ウレタン吹付の断熱材です。標準仕様ではグラスウールでした。
グラスウールで気密を確保するのは施工のうまい職人でないと難しいという情報があったため、施工レベルも含めて確実に気密を確保するなら発泡ウレタンだよねということで選びました。
実際、ハウスメーカーの手違いで入居後2週間くらいは真冬にもかかわらずエアコンなしで過ごす羽目になってしまったのですが、デロンギのコンベクターヒーターをガンガンに動かすことで(本来そういう使い方をするものじゃない)、なんとか暮らせるレベルの暖は取れていました。
ここ数日は暑い日がありましたが、室内に入るとエアコン無しでもひんやりしているのでそれなりに断熱効果はあるのかなと思います。
ルフロ400+スクエアフロー
ルフロ400はダクト式の第3種換気システムです。
住宅で一般的に使われる換気システムには第1種と第3種があります。第1種は給気と排気どちらにも機械を使うもので、第3種は排気のみに機械を使うものです。熱交換換気システムなどは第1種に該当します。
第3種換気を使うデメリットとして、外気をそのまま取り込む故に給気口からの冷気が寒いということがよく言われています。ただ、これは給気口をエアコンの吹き出し口近くに設けることである程度緩和することが可能です。実際うちもエアコンの近くに給気口を設置しました。エアコンを暖房運転していれば特に寒さを感じることはありません。特にこのスクエアフローという給気口は形状が工夫されており、給気口からの冷気が直接下へ落ちていくことが抑えられています。
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エアコン下の四角いやつが給気口(スクエアフロー)
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換気システムを入れない場合、24時間換気はトイレと風呂の換気扇だけでまかなうことになります。家全体の換気を考えるとこれだけではとても換気量が足りないだろうと考え、ルフロ400を導入しました。
本体は洗面脱衣所の天井裏に格納されており、ダクトを介して室内各箇所にある排気口とつながっています。
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ルフロ400本体 |
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排気口。1階は洗面脱衣所、キッチン、トイレ、土間収納に設置 |
土間収納
玄関横に土間スペースを作って土間収納としました。タイヤやらスキーやらを置いておくのにマジで便利。外で使うものをとりあえず置いておく場所として優秀すぎるので、あっという間に散らかるのが難点。
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土間収納 |
プロジェクター用壁紙
プロジェクターの映像を壁に直接投影するための壁紙があります。普通の壁紙よりも模様がきめ細かくなっており、壁に直接投影しても気になりません。
クソデカスピーカーと合わせて独身戸建て一人暮らしの象徴として活躍してくれています。
ホスクリーン
ラジオCMでよく聞くアレです。昇降式になっていて、使わないときは天井に貼り付かせることができます。
普通に洗濯物を干しているときもそこそこ高い位置で干せるので、下からサーキュレータを回してやることで部屋干しでもしっかり乾きます。
これらのこだわりを持って入れたものについては期待通りに運用できており、総じて満足しています。ただまあ、実際に暮らし始めると設計時には見落としていたあれやこれやが出てくるものです。次回はそのような話をまとめます。
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